再配達問題から考える経営(下)

3つの目
宅配の再配達の社会的損失を減らすことは、地球温暖化の抑制や少子高齢化による労働力不足の解消につながります。
宅配業の経営者に求められるのは、現場の困窮は現場の問題であるだけでなく、社会的課題だという視点です。
宅配便の荷物は日頃の買い物に困る高齢者が増えるほど増大します。ドライバーの働き方を対処療法で改善したとしても、いずれまた同じ問題が迫ってきます。
5年後、10 年後、30 年後、宅配便市場はどのように変化していくのか、それによって想定できる社内外の問題は何か、その問題を発生させないためにどのような仕組みをつくるのか、その仕組みは自社、ドライバー、顧客、社会の幸せに貢献できるものなのか。
経営に大切だと言われる「鳥の目・虫の目・魚の目」で経営課題に向き合いたいものです。
次のような二宮尊徳の教えがあります。

「遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。
それ遠きをはかる者は、百年のために杉苗を植う。
まして春植えて、秋実る物においてをや。
故に富あり。
近くをはかる者は、春植えて、秋実る物をもなお遠しとして植えず。
ただ眼前の利に迷うて、まかずして取り、植えずして刈り取ることにのみ眼をつく。故に貧窮す」

目先の利益ばかりを追いかけ、目の前で起こっている問題を根本的に解決しようとしな
ければ、いずれ経営は行き詰ってしまいます。
「魚の目」で時代のトレンドを見極め、「鳥の目」で社内外の全体を広く見渡し、「虫の目」で現場の取り組みに細心に注意を払う。その実践を積み重ねていくことが成果につながります。

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