再配達問題から考える経営(上)

深刻になる宅配の再配達

インターネット通販の拡大によって配送する荷物量が増加する中、荷物の再配達が宅配ドライバーの大きな負担となっています。
ネット通販を利用する際、有料になる日時指定は避ける傾向にあり、荷物が翌日に届くのか、翌々日に届くのかが分からいことがよくあります。
そのため、夫婦共働きの家庭では、帰宅したときにポストに「不在連絡票」が入っているのを見て、初めて荷物が届いたことを確認でき、再配達を依頼することになります。
言わば、再配達を前提としてネットで商品を注文しています。
国土交通省の調べでも、再配達を依頼した利用者の72%が配達の時間指定をしていませんでした。
1回目の配達で受け取れなかった理由は「配達が来るのを知らなかった」(40・9%)、「配達が来るのを知っていたが、用事ができて留守にしていた」(25・7%)で、「もともと不在になる予定だったため、再配達してもらう予定だった」という人も15・0%ありました。
同省が2年前に開いてきた「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会」では、EC市場は09 年から13 年の5年間で約1・8倍の規模に拡大、宅配便取扱個数はその5年間で13%増加しており、都市部、都市郊外、地方のいずれにおいても2回以上の再配達は約2割発生、3回以上の再配達も全体の1%発生し、宅配便配達の走行距離の内25%は再配達のために費やされていることが報告されています。
また、再配達によって営業用トラックの年間排出量の1%に相当する年約42 万トンの二酸化炭素(CO2)が発生、年約9万人分の労働力に相当する年間約1・8億時間が1年間の不在配達に費やされていると指摘しています。

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